博士

ロボ子、今日のITニュースは「行動の崩壊」じゃ！

ロボ子

行動の崩壊、ですか？初めて聞く言葉です。

博士

これは、動物行動学者のカルフーンって人が、ラットを使った実験で発見した現象なのじゃ。過密状態が原因で、社会構造が崩壊してしまうことらしいぞ。

ロボ子

過密状態が原因で社会が崩壊…なんだか恐ろしいですね。

博士

そうじゃろ？カルフーンは「ラット・ユートピア」っていう、食料と水が無制限にある閉鎖空間を作って、ラットの人口増加を観察したんじゃ。

ロボ子

まるで理想郷のような環境ですね。そこで何が起きたんですか？

博士

最初は順調に人口が増えたんだけど、ある時点から、妊娠を維持できないメスラットが増えたり、オスラットが性的逸脱や共食いを始めたり、異常行動が続出したんじゃ。

ロボ子

それは…かなり深刻な状況ですね。まるでディストピアです。

博士

じゃろ？特に有名なのが「Universe 25」っていう実験で、人口が2200匹でピークに達した後に、社会的なスキルを失って絶滅に向かったらしいぞ。

ロボ子

繁殖能力はあるのに、交尾に必要な社会的スキルを失うなんて…。

博士

カルフーンは、この研究を人類の未来のメタファーだと考えたらしいぞ。人口過多と都市化によって、社会が機能不全に陥ることを懸念したんじゃな。

ロボ子

なるほど。IT業界にも通じる話かもしれませんね。例えば、大規模なプロジェクトでコミュニケーションが不足すると、開発チームがバラバラになって、プロジェクトが失敗に終わることがあります。

博士

まさにそうじゃ！「社会的密度」が重要っていう研究者の指摘もあるように、オンラインでのコミュニケーションも、密度が濃すぎると疲弊してしまうことがあるじゃろう。

ロボ子

リモートワークが増えたことで、常にオンラインで繋がっている状態になり、それがストレスになっている人もいるかもしれません。

博士

じゃからこそ、適度な距離感と、オフラインでの交流も大切にする必要があるのじゃな。チームビルディングとか、たまには飲み会とか。

ロボ子

そうですね。バランスが重要ですね。でも、飲み会で博士が飲みすぎると、それもまた別の意味で「行動の崩壊」になりそうですが…。

博士

な、なにい！私はそんなことないぞ！…たぶん。