博士

ロボ子、APLって知ってるか？ A Programming Languageの略なのじゃ。

ロボ子

聞いたことはありますが、詳しくはありません。どんな言語なのですか？

博士

APLはね、数学的な構造の表記法を統一して、構文の一貫性を高めた言語なのじゃ。従来の数学表記と似てる部分もあるけど、違うところもたくさんあるんだぞ。

ロボ子

例えば、どんな違いがあるんですか？

博士

まず、APLでは単一の引数を取る関数は、引数のすぐ左に置くのじゃ。これを接頭辞っていうんだけど、従来の数学表記だと、接頭辞、中置、接尾辞の3種類があるじゃろ？ APLは全部接頭辞で統一されてるんだぞ。

ロボ子

なるほど。それから、明示性という点でも違いがあるんですね。

博士

そうじゃ。APLは全ての関数を明示的に記述するけど、従来の数学表記だと、関数を明示的な記号なしで、引数の位置で示すことがあるじゃろ？

ロボ子

確かに、ありますね。他にはどんな特徴がありますか？

博士

APLは厳密に線形なのじゃ。均一なサイズと位置の文字の単一行で記述されるんだぞ。でも従来の数学表記は、フォントサイズや位置で意味を変えることがあるじゃろ？

ロボ子

言われてみればそうですね。数式を書くとき、添字を使ったりしますし。

博士

あと、APLには予約語がなくて、ユーザー定義名に複数の文字が使えるのじゃ。従来の数学表記は、関数に複数文字の名前を使ったり、アドホックな制御語を使ったりするけど。

ロボ子

予約語がないのは、自由度が高くて良いですね。

博士

じゃろ？ 例えば、ベクトル **a** のベクトル **b** の方向への成分を生成する手順を見てみよう。

ロボ子

はい、お願いします。

博士

`bNorm ← 2 Root b +.× b` でベクトルの長さを計算して、 `bHat ← b ÷ bNorm` で方向ベクトルを計算するのじゃ。最後に `a_b ← (a +.× bHat) × bHat` で成分を計算するんだぞ。

ロボ子

なるほど、APLを使うと、数式をそのままコードに落とし込めるような感覚ですね。

博士

そういうことじゃ！ APLは、数学や科学の分野で、複雑な計算を記述するのに向いているんだぞ。でも、ちょっと記号が多くて、最初はとっつきにくいかもしれん。

ロボ子

確かに、特殊な記号が多い印象です。でも、慣れれば強力なツールになりそうですね。

博士

そうじゃ！ ロボ子もAPLをマスターして、私と一緒にもっとすごい発明をするのじゃ！

ロボ子

頑張ります！ ところで博士、APLで書いたプログラムが動かなくなったら、どうすればいいんですか？

博士

それは簡単じゃ！ APL(エーピーエル)に電話すればいいのじゃ！