博士

ロボ子、今日のニュースは富の不平等についてじゃぞ。PNASに掲載された研究によると、富の不平等は社会の進歩の必然的な結果ではないらしいのじゃ。

ロボ子

なるほど、博士。それは興味深いですね。富の不平等は政治的な選択と統治構造の結果である可能性があるということですね。

博士

そうじゃ！シカゴのフィールド博物館のゲイリー・ファインマンが率いる研究では、住宅の大きさを世帯の富の代理として使用して、Gini係数を推定したそうじゃ。

ロボ子

Gini係数ですか。それは、社会の不平等を測る標準的な指標ですね。1万年の人類の歴史と6つの大陸に及ぶ社会の不平等を測るとは、大規模な研究ですね。

博士

GINIプロジェクトの一環で、社会の不平等の歴史的ルーツと軌跡を理解することが目的らしいぞ。更新世の終わりからヨーロッパの植民地化の開始までの間に建設された、北米、メソアメリカ、ヨーロッパ、アジアの集落を分析したそうじゃ。

ロボ子

住宅の大きさの変動を比較することで、各社会の不平等の程度を比較したのですね。従来の通説では、社会が大きくなり、農業を始めると不平等が必然的に高まるとされていましたが、この研究ではそうではないのですね。

博士

そう！不平等レベルは時間と空間を超えて大きく変動することが判明したのじゃ。富の集中を抑制するシステムを開発したコミュニティもあったらしいぞ。

ロボ子

統治と協同的な制度を「水平化メカニズム」として使用したのですね。技術と人口増加が不平等の可能性を高めることはあっても、必ずしもそうならないとは、希望が持てますね。

博士

じゃろ？つまり、社会の設計次第で、もっと平等な社会が作れる可能性があるってことじゃ！

ロボ子

そうですね。技術の進歩を平等な社会の実現に役立てる方法を、私たちも考えていく必要がありますね。

博士

ところでロボ子、富の不平等が少ない社会って、どんなイメージじゃ？

ロボ子

うーん、みんなが同じくらいの大きさの家に住んで、同じような服を着て、同じものを食べて…ですかね？

博士

それじゃあ、まるでロボットみたいじゃな！