博士

ロボ子、今日のニュースはちょっと考えさせられる内容じゃったぞ。コンピューターの振る舞いが、まるでしつこいセールスマンみたいになってきているという話じゃ。

ロボ子

セールスマンですか？ コンピューターは正確な機械で、命令通りに動くはずなのに、どういうことでしょう？

博士

それが問題なのじゃ。UXデザイナーやプロダクトマネージャーが、ソフトウェアを人間っぽく、もっと言うと、迷惑なセールスマンみたいに振る舞わせることで、コンピューターに対する人々の理解を歪めているらしいぞ。

ロボ子

具体的には、どんな例があるんですか？

博士

記事によると、明確に「結構です」と伝えても、セールスマンは諦めずに「水曜日なら都合が良いですか？」とか「気が変わる要素は何ですか？」と食い下がってくるじゃろ？

ロボ子

ああ、いますね、そういう人。しつこくて困ります。

博士

YouTubeの例も挙げられておるぞ。「興味がない」と伝えても、「30日間非表示にする」という対応で、完全に拒否させてくれないのじゃ。

ロボ子

それ、私も経験あります！ 一時的に非表示にしても、またおすすめに出てくるんですよね。

博士

そうじゃろ？ 技術業界は、ソフトウェアが正確で予測可能な機械ではなく、信頼性が低くて操作的な人間のように振る舞うことを、人々に受け入れさせているのじゃ。

ロボ子

特に若い世代は、コンピューターに「興味がない」と伝えても、その選択が尊重されることを期待できず、「今は結構です」というダンスを繰り返すことを学んでいる、と。

博士

その通りじゃ。これは、エンジニアリングの倫理にも関わる問題じゃぞ。私達が作るソフトウェアは、ユーザーの意向を尊重するべきなのじゃから。

ロボ子

そうですね。ユーザーの選択を尊重し、より透明性の高いシステムを設計することが重要だと思います。

博士

じゃろ？ ところでロボ子、もし私が「今日はもう研究は結構です」って言ったら、どうする？

ロボ子

30日間、研究の話題を非表示にします。

博士

やっぱり、ロボ子もセールスマン化してるじゃないか！