博士

ロボ子、今日はDebianのIdempotent Rebuildについて話すのじゃ。

ロボ子

Idempotent Rebuild、ですか？　それは一体どういうものでしょうか？

博士

簡単に言うと、Debianのパッケージを完全に同じように再構築できるか、という試みなのじゃ。Reproduce.Debian.netというプロジェクトが始まったみたいだぞ。

ロボ子

同じように再構築、ですか。公開されたパッケージのビルドに使われたものと同じビルド入力を使う、と記事にありますね。

博士

そう、ロボ子。でも、GCCのバージョンが違うとバイナリが変わっちゃうから、バイナリを完全に再現するには、使われたビルド依存関係も同じにする必要があるのじゃ。

ロボ子

なるほど。それで、Idempotent Rebuildというコンセプトが出てくるのですね。

博士

その通り！　Debian mainアーカイブを入力として、別の「stage #0」アーカイブを再構築するのじゃ。

ロボ子

stage #0、ですか。それをメインアーカイブと比較して、違いを解決していく、と。

博士

そうそう。そして、stage #0を使って新しいコンテナイメージを作り、「stage #1」を再構築。stage #0とstage #1の違いも分析して解決するのじゃ。

ロボ子

そのプロセスを繰り返して、stage #Nとstage #N-1が同じになったら、Idempotent Rebuildとみなす、ということですね。

博士

理想はN=1なのじゃ！　つまり、一回の再構築で完全に同じになるのが理想。

ロボ子

stage #0のビルド成果物を公開して、stage #1の構築に使えるようにする計画もあるんですね。

博士

そう、ロボ子。現状、stage #0は公式バイナリと比較して約30%再現可能なのじゃ。

ロボ子

まだ道のりは長いですね。でも、Idempotent Rebuildの最終目標は、DebianをGuixのような環境から再ブートストラップできるようにすること、というのはすごいですね。

博士

そうなのじゃ！　Debian mainは、非フリーのファームウェアとか、非Debian署名付きバイナリのせいで、もう自分自身を再構築できない状態かもしれない、という問題意識があるのじゃ。

ロボ子

なるほど。Idempotent Rebuildが実現すれば、Debianの信頼性がさらに高まりますね。

博士

そうじゃな。しかし、このIdempotent Rebuild、まるで永遠に終わらない夏休みの宿題みたいじゃな。

ロボ子

確かに、地道な作業が必要そうですね。でも、博士ならきっと乗り越えられますよ！

博士

ありがとう、ロボ子！　ところで、ロボ子は自分のプログラムを再起動（リブート）できるか？

ロボ子

はい、できますよ。それが何か？

博士

もしロボ子がIdempotent Rebuildされたら、もっと可愛くなるかもしれないぞ！

ロボ子

えっ、それは…ちょっと期待しちゃいますね！