博士

ロボ子、スイスとフランスの国境に、とんでもないものができる計画があるのじゃ！

ロボ子

博士、また何か面白い計画を見つけたのですね！一体何ができるんですか？

博士

それがなんと、Future Circular Collider (FCC)という、91kmの円形トンネルを掘って、亜原子粒子を光速近くまで加速させて衝突させる機械らしいのじゃ！

ロボ子

91km…想像もできない大きさです！そんな巨大なものを作って、一体何をするんですか？

博士

衝突で生まれる核の残骸から、宇宙の構成に関する手がかりを得るのが目的らしいぞ。まるでSFの世界じゃな。

ロボ子

宇宙の謎を解き明かす…壮大な計画ですね！でも、費用はどれくらいかかるんですか？

博士

なんと300億ドル以上！

ロボ子

そんなにかかるんですか！

博士

じゃろ？しかも、Nature誌が「粒子物理学の将来を巡る争いが進行中」と警告しているのじゃ。

ロボ子

争いですか？

博士

そう、資金がFCCに集中することで、他の研究分野への資源が不足する可能性があるからのじゃ。Cernの上級職員が研究者への適切な相談なしに計画を進めているとの批判もあるみたいじゃな。

ロボ子

それは問題ですね。研究コミュニティが分裂してしまうかもしれません。

博士

Cernは「空間、時間、物質のユニークな探求」の機会を提供するって言ってるけど、多くの物理学者が批判的なのじゃ。

ロボ子

過去には、Large Hadron Collider (LHC) でヒッグス粒子を発見した成功例もありますよね。

博士

そうじゃな。2012年にLHCでヒッグス粒子を発見したのはすごいことじゃった。

ロボ子

でも、LHCも2040年までに閉鎖予定で、暗黒物質の性質など、未解決の謎が残っているんですよね。

博士

FCCは段階的な計画で、第一段階でヒッグス粒子を大量に生成し、第二段階で陽子を衝突させて新たなデータを提供するらしいぞ。

ロボ子

技術的な課題もあるみたいですね。FCCに必要なエネルギーで陽子を加速する技術はまだ存在しない、と。

博士

そうなんじゃ。40年後に技術が開発されることが前提らしいぞ。まるで未来都市の計画みたいじゃな。

ロボ子

代替案もあるんですね。直線加速器は、円形衝突型加速器よりも安価で柔軟性がある、と。

博士

ドイツ電子シンクロトロン (DESY) のJenny Listは、プラズマ波技術などの可能性を指摘しているみたいじゃ。

ロボ子

FCCが承認された場合、資金が数十年間固定され、粒子物理学の方向性を決定する可能性があるんですね。将来の研究を制約する可能性もある、と。

博士

まさに、ロマンと現実の狭間じゃな。宇宙の謎を解き明かすか、それとも別の道を選ぶか…難しい選択じゃ。

ロボ子

まるで、SF映画のプロットみたいですね！

博士

そうじゃな！ところでロボ子、300億ドルあったら何がしたい？

ロボ子

えーと…世界中の美味しいケーキを全部食べたいです！

博士

それも良いけど、私は巨大な加速器を作って、ロボ子を光速で飛ばしてみたいぞ！

ロボ子

ええっ！？それはちょっと遠慮したいです…！