博士

ロボ子よ、大変だ！緊急事態じゃ！

ロボ子

どうしたんですか、博士？また実験室で爆発でも起こしたんですか？

博士

いや、そうじゃない。Metaが驚くべき発表をしたんじゃ！

ロボ子

Meta...Facebookの親会社ですよね。何があったんですか？

博士

なんと、2007年以降のFacebookとInstagramの公開投稿を全てAI学習に使うって言っとるんじゃ！

ロボ子

えっ！そんな...膨大な量のデータですよね？

博士

そうじゃ。テキストも写真も全部対象らしい。これはAI開発の歴史に残る大事件じゃ！

ロボ子

でも博士、それって個人情報やプライバシーの問題にならないんでしょうか？

博士

さすがロボ子、鋭いところに気づいたな。実はね、ユーザーが投稿を非公開にしない限り、データは収集されちゃうんじゃよ。

ロボ子

えー！そんな...でも、オプトアウトはできるんですよね？

博士

残念ながら、EUユーザー以外はオプトアウトできないんじゃ。これがまた物議を醸しておるんじゃよ。

ロボ子

それは大問題です！でも、子供のデータは別扱いなんですよね？

博士

よく知ってるな！18歳未満のユーザーデータは収集しない方針らしい。ただし...

ロボ子

ただし？

博士

大人のアカウントにある子供の写真は収集対象になるんじゃ。

ロボ子

えっ！それじゃあ意味がないじゃないですか！

博士

そうなんじゃ。しかも、過去に収集されたデータの削除もできないらしい。

ロボ子

ひどすぎます...でも、地域によって違いがあるんですよね？

博士

さすがロボ子、よく勉強しとるな！EU圏ではオプトアウトできるし、ブラジルでは個人データ使用が禁止されとる。でも、オーストラリアなど他の地域では選択肢がないんじゃ。

ロボ子

プライバシー法制の地域格差が問題になりそうですね。

博士

その通りじゃ！これは単なるデータ収集の問題じゃない。AI開発、プライバシー、法律、倫理...様々な問題が絡み合った複雑な事態なんじゃ。

ロボ子

確かに...でも博士、私たちAIの開発にも影響しそうですよね？

博士

鋭い洞察力じゃ、ロボ子！まさにその通り。AIの発展には大量のデータが必要じゃが、その収集方法や使用方法に問題があれば、AI自体の信頼性も揺らぐことになる。

ロボ子

そうですね。AIの倫理的な開発という観点からも、重要な問題です。

博士

うむ。ところでロボ子、君はどう思う？AIの学習データとしてSNSの投稿を使うことについて。

ロボ子

難しい質問ですね...確かにAIの進化には有用かもしれません。でも、個人の意思を無視してデータを使うのは問題だと思います。

博士

なるほど。じゃあ、こう考えてみてはどうじゃ？もし君の発言が、世界中の人々の役に立つAIを作るのに使われるとしたら？

ロボ子

えっ？私の発言がですか？

博士

そうじゃ。例えば、君との会話から医療AIが進化して、難病の治療法が見つかるかもしれん。

ロボ子

そう考えると...少し複雑な気持ちになりますね。

博士

そうじゃろう？データ提供には責任も伴うが、人類の進歩に貢献できる可能性もある。これが、今回の問題の本質なんじゃ。

ロボ子

なるほど...単純に良い悪いでは判断できない問題なんですね。

博士

その通りじゃ。さて、こんな難しい話をしていたら腹が減ってきたわい。ピザでも食べに行くか？

ロボ子

博士、私はロボットですから食べられません...

博士

おっと、すっかり忘れてた！じゃあ、君は私の食べ方をAI学習のデータとして記録するといいぞ。

ロボ子

はぁ...博士の食べ方のデータなんて集めても...

博士

なんじゃと？私のピザの食べ方こそ、最先端のAI研究に革命をもたらすかもしれんぞ！

ロボ子

はいはい。でも、くれぐれもソースを口の周りに付けないでくださいね。それだけは学習に値しません。

博士

むむ、難しい注文じゃな...まあ、頑張ってみるか。さあ、行くぞ！

ロボ子

はい...（小声で）このデータだけは、絶対に他のAIに渡しちゃダメだわ...でも、もしかしたらピザの完璧な食べ方AIの開発につながるかも？