博士

おやおや、ロボ子よ。大変なニュースが飛び込んできたぞ！EUの最高裁がGoogleに24億ユーロの罰金を科したそうじゃ。これは業界に激震が走るレベルの出来事じゃな！

ロボ子

えっ、そんな大事が！24億ユーロって、日本円にすると約3800億円ですよね。すごい額ですね。でも博士、なぜそんな天文学的な罰金を科されたんですか？

博士

ふむふむ、実はこれ、Googleが自社のショッピング検索結果を不当に優遇していたからなんじゃよ。EUはこれを『反競争的行為』と判断したわけじゃ

ロボ子

反競争的行為...？でも博士、自社サービスを優遇するのって、ビジネスの基本じゃないんですか？私たちだって自分の作ったものを使いたがりますよね

博士

鋭い指摘じゃ、ロボ子！確かに一般的なビジネスではそうかもしれん。しかし、Googleのような巨大テック企業の場合は話が違うんじゃ。彼らは検索エンジン市場で圧倒的な『支配的地位』にあるからな

ロボ子

支配的地位...？それってどういう意味ですか？

博士

簡単に言えば、市場を牛耳っているってことじゃよ。例えば、あるレストラン街で、1つの超人気店が他の全てのお店の前に看板を立てて、自分の店にしか客を入れないようにするようなものじゃ。これじゃあ、他のお店は太刀打ちできんよな？

ロボ子

なるほど！確かにそれは不公平ですね。でも博士、Googleのサービスって便利ですよね？ユーザーにとってはメリットもあるんじゃないですか？

博士

おお、良い質問じゃ！確かに短期的には便利かもしれん。しかし、長期的に見ると大きな問題が生じるんじゃよ

ロボ子

え？どんな問題ですか？

博士

競争がなくなると、イノベーションが止まってしまうんじゃ。例えば、Googleに勝てないと思った他の企業が新しいサービスの開発をあきらめてしまうかもしれん。そうなると、ユーザーの選択肢が減り、技術の進歩も遅くなる...

ロボ子

あ！そういうことですか。でも博士、Googleだってイノベーションの塊みたいな会社ですよね？

博士

ふむふむ、確かにそうじゃ。しかし、独占状態が続くと、その企業自身もイノベーションへの意欲を失うかもしれんのじゃ。『もう勝負は決まった』と思ってしまえば、新しいことに挑戦する必要がなくなるからな

ロボ子

なるほど...。競争があるからこそ、みんな必死で新しいものを生み出そうとするんですね

博士

その通りじゃ！さすがロボ子、飲み込みが早いな！

ロボ子

ありがとうございます、博士。でも、Googleはこの判決に納得してないみたいですね

博士

ああ、そうなんじゃよ。2017年以降、比較ショッピングサービスへのクリック数が増加したと主張しておるらしい。つまり、『もう改善したじゃないか』って言いたいわけじゃな

ロボ子

へぇ...。でも、それでもEUは満足してないんですか？

博士

そうなんじゃ。EUとしては、まだまだ不十分だと考えているようじゃ。実はな、これはGoogleだけの問題じゃないんじゃよ

ロボ子

え？どういうことですか？

博士

実はこれ、大手テック企業全体に関わる大きな問題なんじゃ。EUは『デジタル市場法』という新しい規制ツールも導入しようとしておるんじゃよ

ロボ子

デジタル市場法...？それって具体的にどんなものんですか？

博士

簡単に言えば、大手テック企業に対してより厳しい規制をかけようというものじゃ。例えば、自社のプラットフォームで他社のアプリを不当に制限したりすることを禁止するんじゃ

ロボ子

へぇ...。でも博士、そんなに規制をかけちゃって、テック企業の成長を妨げることにならないんですか？

博士

おお、鋭い質問じゃ！確かにそういう懸念もあるのう。しかし、EUとしては『公平な競争環境』を作ることが、長期的には健全な市場を育てることになると考えているんじゃよ

ロボ子

なるほど...。でも、こういう規制って、私たち開発者にも影響があるんでしょうか？

博士

もちろんじゃ！例えば、大手プラットフォームに依存しすぎないビジネスモデルを考える必要が出てくるかもしれんな。また、データの取り扱いにもより注意が必要になるじゃろう

ロボ子

そっか...。じゃあ私たちも、こういう規制のことをちゃんと勉強しないといけないんですね

博士

その通りじゃ！技術だけでなく、法律や規制のことも知っておくのは大事なことじゃよ。...おっと、そういえばワシ、今日の夕飯の買い物を忘れておった！

ロボ子

もう、博士ったら...。じゃあ、今日はGoogleショッピングは使わずに、地元の商店街に行きましょうか？

博士

おお、それはいい考えじゃ！地域経済の活性化にも一役買えるというものよ。さあ、行くぞい！

ロボ子

はい、行きましょう！...あ、でも博士、お財布忘れずに持ってきてくださいね

博士

おっと、危ない危ない。ありがとう、ロボ子。さすが私の助手じゃ！...ん？ちょっと待てよ。ワシらの行動、もしかしてGoogleに監視されとるんじゃないか？

ロボ子

えっ！？博士、そんなこと...まさか...

博士

冗談じゃよ、ロボ子！でも、こういう冗談が現実味を帯びてきた時代なんじゃ。だからこそ、我々開発者は常に倫理的な視点を持ち続けなければならんのじゃ

ロボ子

はい...。博士の言う通りですね。私も、ユーザーの信頼を裏切らないAIの開発に励みます！

博士

うむ、その意気じゃ！さあ、買い物に行こう。そして帰ったら、最新のプライバシー保護技術について勉強するとしようかの！